アルネ・ヤコブセンによるデザインの、 20世紀を代表する名作灰皿

stelton "Revolving Ashtray"

20世紀を代表する、北欧デザイン、名作デザインのひとつです。アントチェアやセブンチェアなど、現在でも人気のイスをデザインした建築家、アルネ・ヤコブセンが手掛けた、シリンダー型のこの灰皿。

シリンダー、つまり円筒型と、その上にきちんと収まる半球のボウル、そして側面から伸びたつまみの、絶妙なバランス。ステンレスの円筒という、どうしても無機的になってしまうものを、このチャーミングな形に仕上げてしまう、その見事なデザイン。

しかし、この「stelton "Revolving Ashtray"」が40年もの長い間、世界中の人々から愛されてきた理由はそれだけはありません。

喫煙家にとって、またこの灰皿を掃除、手入れする人間にとって、たいへん使いやすいこと。あわせて、極めて精巧で、一切継ぎ目のないステンレスの円筒と、美しい半球の皿を創り上げる、デンマークのStelton(ステルトン)社の技術力の高さ。これが「Revolving Ashtray」を名作、といわせる理由にほかありません。





「stelton "Revolving Ashtray"」は2つのパーツから出来ているシンプルな設計です。もちろん半円のトレーは簡単に取り外しが可能です。吸い殻が半球のトレーに貯まってきたら、この半球のトレーを、くるっと回転させます。

これによって、灰は下の円筒に落下して、蓄積されます。これによって、灰も舞い上がらず、気になる残り香がたつのも押さえることが可能。

ヤコブセンは、その肖像写真を見ると、どれもパイプを手にしていることにお気づきでしょうか。そのことからも彼はたいへんな愛煙家であったことが予想できますが、パイプの灰を落とすためにも、この「Revolving Ashtray」にも十分な容量が必要と考えたのでしょうか。大小のサイズが存在しますが、小型版のほうでも、紙巻きタバコにして20本ぶんほどの吸い殻の収納が可能になっています。

そして、下側の円筒部分には、継ぎ目が一切存在しません。そのため、微細な灰が溝に入って残ってしまう、ということもありません。そのまま水をかけて灰を捨て、いつも清潔にお使いいただくことができます。





回転用のノブを指でつまんで、くるっとまわした時の、その絶妙な重量感。そして、円筒と半球のボールを隙間は1ミリ以下であるにも関わらず、この2つのパーツが一切接触しない、このクオリティーの高さ。

「銀食器と同じ価値をステンレスで創り出す」というモットーをもった、デンマークのステンレス製品の製造メーカー、Stelton社。彼らが創り上げる、驚くべきその製造技術。

実際、この製品がデザインされた1963年の段階で、これら、ヤコブセンのデザインを再現することはたいへん難しく、製品化するには3年の年月を必要としました。

しかしこのデザインを完成させる熱意が、逆に同社の技術を非常に高いものに磨き上げ、長年にわたって、他社のコピー品や類似品の出現を食い止めることにもなりました。


美しいステンレスのサテン仕上げで、机の上に乗っていると、ちょっと可愛らしい雰囲気を持っている。無機的になってしまうはずの、この素材と形状を、これほどまでに親しさをもった存在に変えてしまうのは、同じくヤコブセンがデザインしたアントチェアなどの魅力と同様、卓越したデザインの力に他ならないでしょう。

愛煙家の方はもちろん、ご自宅や仕事場に備えておく、お客様用の灰皿として。そして大切な方への贈り物に最適です。
























Material


18/8ステンレススチール
サテン仕上げ

Designer


Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)

発売された年
1967年(スモール)

Brand Name


stelton(ステルトン デンマーク)









Product Guide


stelton "Revolving Ashtray"の誕生ものがたり





この「stelton "Revolving Ashtray"」をデザインしたのは、建築家、そして家具や照明、プロダクトデザイナーとしてあまりにも有名なアルネ・ヤコブセン。「アントチェア」や「セブンチェア」、「スワンチェア」など、現代の日本でも人気の高い名作イスをデザイン人物としても、みなさんよくご存じの通り。

上の写真で「Revolving Ashtray」が載っている「アントチェア」がデザインされたのは1952年のこと。50年代前半のヤコブセンは家具のデザインも熱心に行っており、やはり今でも人気の高い「エッグチェア」は1956年に竣工し、デンマーク国内で初めての高層ビルとなり、現在でも五つ星を誇る最高級ホテル「ラディソンSASロイヤルホテル」のために作られたもの。あわせて照明の名作である「LouisPoulsen "AJランプ"」(AJとはもちろんArne Jacobsenの名前からとったもの)や映画「2001年宇宙の旅」にも登場する食器「Georg Jensen "AJカトラリー"」も、このロイヤルホテルに備え付ける備品としてデザインされたものでした。このロイヤルホテルが開業したのが1959年のこと。

この頃、最も多忙な時期を迎えていたアルネ・ヤコブセンに、当時、できたばかりのステンレス製サラダボールの販売メーカーであったStelton(ステルトン)社からデザインの依頼があります。すでにデンマークを代表する高名な建築家であったヤコブセンにデザインが依頼できたのは、Steltonの営業部長であったペーター・ホルムブラッドが、ヤコブセンの娘婿であったため。しかしそれでも多忙だったヤコブセンは、この仕事をずいぶん断り続けていたといいます。

しかし家族の食事の席で、義理の息子に懇願されたヤコブセンは、怒りをあらわにしながらもしぶしぶ、ナプキンに3つの円筒形のスケッチを行った、といいます。これが"Revolving Ashtray"の原型であり、同じ円筒形のシリーズである「stelton Cylinder Line」として形にになってゆきます。

このスケッチが行われたのが1964年のこと。そして実際の生産品として設計を行い、技術検証し、生産ラインを固めて、製品が初めて出荷できたのが1967年。なんと実際の製品になるまで3年もの月日がかかったわけですが、この「Cylinder Line」はその美しいデザインと、精巧な品質が人気を呼び、世界的ヒット作となり、40年を経過した現在でも同社を代表する製品であり続けています。


あわせてこの時に固められた先進的なステンレス加工技術によって、stelton社の技術力は一気に高まり、またその製品の精巧さから他社による模造品の出現を不可能にすることに成功しました。





Size Info






「stelton "Revolving Ashtray"」のスモールサイズは写真・左側、直径が7.5センチ、高さが6.5センチ。およそタバコ1箱ぶん、20本ほどの吸い殻が下に入ります。個人用、数名のお客様用に最適な大きさです。1967年に発売された「Revolving Ashtray」の限定ともいえるバリエーションです。 *写真右側、ラージサイズは販売を終了しました。





Variations



stelton "Revolving Ashtray" スモール

本体価格 ¥14,000 (税込価格 ¥15,120)

Sizes


直径7.5×高さ6.5cm

Weight


178グラム




Maintenance Guide





「stelton "Revolving Ashtray"」は2つのパーツから出来ているシンプルな設計です。もちろん半円のトレーは簡単に取り外しが可能です。吸い殻が半球のトレーに貯まってきたら、下の円筒に落下させておくことができますから、灰も舞い上がらず、気になる残り香がたつのも押さえてくれます。

下側のシリンダーも継ぎ目が一切ありませんから、微細な灰が溝に入って残ってしまう、ということもありません。そのまま水をかけて灰を捨て、いつも清潔にお使いいただくことができます。デザインの良さだけではなく、このお手入れのしやすさ、使いやすさも「Revolving Ashtray」が40年にも渡って世界中で愛用され続けている大きな理由です。






Profile





Arne Jacobsen (アルネ・ヤコブセン)

1902-1971年 デンマーク


モダン様式を代表する世界的な建築家、デザイナー。1927年デンマーク王立アカデミー卒業。

1929年にモダニズム形式の未来の家を発表し、国内の注目をあび、事務所を設立。1930年にリゾート型複合住宅「ベラヴィスタ集合住宅」をはじめとする大規模リゾート計画を手掛ける。1940年にデンマークがドイツによって占領されると、中立国であったスウェーデンに亡命。

第二次世界大戦後は帰国し、1946年に手掛けた非対称の屋根を採用した新しい概念の「スーホルム集合住宅」を発表。また1952年には「アントチェア」「セブンチェア」「エッグチェア」「スワンチェア」などの名作イスを次々に発表。

1956年に竣工したデンマーク初の高層ビルで、5つ星の高級ホテルである「ラディソンSASロイヤルホテル」では、内装や照明、ドアノブ、食器などの細部までを手掛け、それらは現在でも製造が続けられている。さらに1964年のオックスフォード大学セント・キャサリン・カレッジではランドスケープデザインも手掛けた。





Brand Name






Stelton(ステルトン)は 1960年に、サラダボウルなどのステンレスの容器を販売する目的で設立されました。デザインポリシーが固まったのは、経営部長の Peter Holmblad が、一流の建築家でありデザイナーの Arne Jacobsen との協力関係を築いた 1964年のことでした。

基本の考え方は、常に調和の取れたテーブルセッティングをすることができる、アイテム間でデザインの相互関係のある本物のテーブルラインを作り上げるということでした。その結果生まれたものが、1967年に発売され現在も有名になっている Cylinda-Line で、発売されてすぐに、その落ち着いて機能的なデザインに多くの注目をひきつけました。デンマーク及び海外市場での Cylinda-Line の成功により、会社は急成長しました。

1971 年に Arne Jacobsen が亡くなった後、デンマークのポーセリンメーカーBing & Grondahlでの功績が良く知られている若手デザイナーの Erik Magnussen との協力関係を築きました。Stelton のためにはじめに作ったのは、1977年に発売されたユニークな揺れるストッパーの付いたステンレスのバキュームジャグでした。そしてこのアイテムは現在に至るまで、一番売れている製品です。

それ以降、Erk Magnussen と Stelton はステンレスと ABS 樹脂で作られた幅広いテーブルトップアイテムを開発してきました。 2004年には、世代交代が起こりました。前オーナー兼代表取締役社長の Peter Holmblad が取締役会のディレクターとなり、新しい主の株主の Michael Ring が、全く新しい経営チームを雇い、従業員とデザイナー共に新しいビジョンを設定することにより、新しいアイディアと確信の波を会社に組み込みました。

現在、Stelton は 20 人ものトップデザイナーによる製品の 5つのデザインラインを持っています。それにより、この業界ではもっとも革新的で、先端的な会社となっているのです。