柳宗理デザインの特別協力により、プロダクトデザイン史に残る、テープカッター台の名作デザインの復刻に成功しました。

ロータリーテープディスペンサー

本体価格 ¥25,000 (税込価格 ¥27,500)

Amazonアカウントでも買えるようになりました!

YANAGI DESIGN・コクヨの共同制作による特別限定復刻版。

「アイデア・スケッチなるものは一切しない。そのようなものはただ単に "スタイルの夢" だけで、製品の本質的改良には何等役立たない。

デザインするには物を形造る事になるがゆえに、実際に模型を造って検討したり、試作実験して工夫するところに、新しいアイデア発想の可能性が出る」

「デザインの形態は単に外面だけを追求することではなく、内部から湧き出た形態でなければならない」

工業デザイナー、柳宗理によって1960年(昭和35年)にデザインされたテープカッター台「ロータリーテープディスペンサー」。その美しい造形美と本体が回転してどの方向からも使いやすい機能性を併せ持ち、60年代に早くもニューヨーク近代美術館がパーマネントコレクションとして選定。日本を代表する工業製品としてよく知られた製品です。

戦後、日本の工業製品を代表する記念碑的なこの製品を60年の時を経て復刻するプロジェクトがスタート。現代の3Dスキャン技術と、手作業による職人の製造技術を駆使し、柳氏の理念を引き継ぐYANAGI DESIGNの協力のもと復刻。オリジナルの素材感・造形美を忠実に再現しながらも、さらに機能的な進化を遂げた製品としてここに完成しました。







「バタフライスツール」やカトラリー、ナベなど、現代でも多くの人に愛用され、購入することができる様々な生活用品のデザインで知られている、柳宗理(1915-2011)。

まるでカタツムリのような、貝殻のような不思議な外観を持ち、メラニン樹脂の美しい質感を備えたこの「ロータリーテープディスペンサー」は、あるメーカーから依頼され、柳宗理が主催する柳工芸デザイン研究会が2年の歳月をかけて開発、1960年に発売となった製品。

開発当時、便利な文具品として認知され、既にニーズが期待されていたテープカッター台。大きすぎず小さすぎない。そして競合製品には無い機能性を備えた製品として、高価ながらもその機能性と使いやすさから大きな評価を得ます。

「デザインはワーク・ショップにあり」スケッチを嫌い、試作の模型作りからデザインを行うことを旨とした柳宗理とスタッフたちは、幾度となく模型を作ったり、壊したり、実験したりして、アイデアを練り上げていきました。そして出来上がったのが、ボール・ベアリングを内蔵した回転式テープカッターでした。

複数の利用者がどの方向に居ても作業台の中央に置けば、容易に使える。ひとつ用意するだけでテープカッター自体が自由に回転するため、作業場やオフィスで使うのに便利、という発想でした。

1960年当時、設計図を渡したところ、メーカーはボール・ベアリングを入れると高く着くという理由から、ボール・ベアリング無しでの機構を勝手に作り直して発売されてしまいます。しかし、事務所にあった原型試作がニューヨーク近代美術館のキュレーターの目にとまりパーマネント・コレクションに選定。これにメーカーが刺激され、原型の機能にあったボール・ベアリングを搭載したスムーズな回転機構の製品が発売される、という経緯がありました。

その後、製品は生産終了となってしまいますが、多くのユーザーやメーカーから再販が熱望され、幾度もトライされたものの、生産技術がおよばなかったり、生産コストの関係から頓挫していました。







今回の再発プロジェクトでは、コクヨとYANAGI DESIGNが長期の時間を掛け、現代の製造技術、そしてコクヨの持っている最新のテープカッター台製造のノウハウを注ぎ込んで、オリジナル製品が備えていた機能美に加え、テープカッター台としての使いやすさをアップデートすることに成功しています。

ついつい触ってしまいたくなるなめらかなカーブ、白磁のような光沢を備えた美しさのメラミン素材部分。そしてどっしりとした鉄鋳物ベース美しいコントラスト。テープを固定するリールにはアルミ鋳物を使用。メラニンの成形から鋳物の製造、仕上げはすべて日本の職人によって行われています。

機能性・操作性のアップグレードとしてはコクヨオリジナルのカルカット刃を採用し、軽い切れ味とテープの切り口がまっすぐに。さらに360度回転する初期モデルからの機能性はそのまま引き継ぎ、外観はオリジナルと同様に、さらに耐久性を確保する新設計です。

パッケージも今回の復刻に合わせて特別な化粧箱を用意しました。文房具ファンはもちろん、日本のプロダクトデザインに興味のある方、研究者、機能美に溢れる製品をお好みの方は、ぜひ今回の待望の復刻版入手の機会をお見逃しなく。










Supported Products


対応テープ
大巻き(幅24mm、外径100mmまで)



Sizes


幅11.5×奥行き15.7×高さ13.5cm

Weight


2キログラム

Material


本体:メラミン樹脂
リール:アルミ鋳物
ベース:鉄鋳物

Country of Manufacture


日本製

Designer


柳宗理・YANAGI DESIGN





















Product Guide


柳宗理 「セロファンテープカッター」について




すでに市場にあるもの、また一応完成された商品を追い抜くデザインはなかなかむずかしい。アイデアはセンスに先行しなければならない。

このデザインの依頼があったときは、すでにこの種の製品がいろいろ出ていたので、何とか今までにない新しいアイデアが出ないものかと頭を唸ること約半年余り、遂に写真に在るような機構の卓上カッターの基本的アイデアがまとまった。すなわちベース(アイロン・キャスト)の上に本体(ユレア)が回転し、どの方向からもテープが切り取れるというシステムである。

私の研究会ではアイデア・スケッチなるものは一切しない。そのようなものはただ単にスタイルの夢だけで、製品の本質的改良には何等役立たないと思うからである。材質、技術、生産性、機能性、経済性などアイデアはそのようなものとの苦闘の末生まれる。デザインするには物を形造る事になるがゆえに、実際に模型を造って検討したり、また試作実験して工夫するところに、新しいアイデア発想の可能性が出る場合が多い。





特にプラスチックスのような金型より取出す製品は、実際模型を造ってみると生産性の機能形態が明瞭にわかってきて、その工夫考察に大層役立つことが多い。

造形性の上からも、立体のものは立体的に実際造って追従する必要があるだろう。このカッターは回転するために、ベースと本体との間にボール・ベアリングが入れてあり、ベース裏の中央からナットで締め付けてあるのだが、このボールを収める箇所の機構に一番苦労した。ボール内蔵、テープのリールの落とし込み機構、カッターの刃の取付けなどにより肉厚が不均衡になるので、熱硬化性(ユレア)のコンプレッション成形にした。


「工芸ニュース」1967年4月より 3つの写真はすべて1960年発売のものを撮影しました











柳宗理と YANAGI DESIGN


柳宗理(1915-2011)は日本を代表する工業デザイナーです。MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久所蔵に認定されているバタフライスツールなどの家具類をはじめ、キッチンウェア、テーブルウエア、東京オリンピック聖火トーチホルダー、関越自動車道関越トンネル抗口、歩道橋など広範囲なデザインを手掛け、その作品は日本だけでなく世界中の人々に愛用されています。2002年にはその功績が評価され、文化功労者に顕彰されました。

YANAGI DESIGN(柳工業デザイン研究会)は1953 年に柳宗理氏によって設立されました。現在も柳氏の理念のもと、新しいデザインのほか復刻の監修やデザイン啓蒙・教育活動も行っています。








Product Guide


柳宗理 「セロファンテープカッター」をさらに使いやすく。コクヨの技術によってさらにアップデートしました。





今回の再発プロジェクトでは、コクヨとYANAGI DESIGNが長期の時間を掛け、現代の製造技術、そしてコクヨの持っている最新のテープカッター台製造のノウハウを注ぎ込んで、オリジナル製品が備えていた機能美に加え、テープカッター台としての使いやすさをアップデートすることに成功しています。







機能性・操作性のアップグレードとして、コクヨのテープカッター台に搭載されているオリジナルの技術、「カルカット刃」を採用。驚くほど軽い力で切れ、テープの切り口がまっすぐに。その使いやすさ定評のある技術を搭載しました。








360度回転する初期モデルからの機能性はそのまま引き継ぎ、外観はオリジナルと同様に、さらに耐久性を確保する新設計です。






ついつい触ってしまいたくなる。なめらかなカーブと白磁のような光沢を備えた美しさのメラミン素材部分。そしてどっしりとした鉄鋳物ベース美しいコントラスト。テープを固定するリールにはアルミ鋳物を使用。メラニンの成形から鋳物の製造、仕上げはすべて日本の職人によって、丁寧に行われています。








Interview


プロデューサー・インタビュー コクヨ株式会社ステーショナリー事業本部 野村亮太さんにうかがいました













この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください


コクヨのスローガンに「Life & Work Style Company」というものがあります。

長く、BtoBの文房具とオフィス家具を作ってきた弊社が、仕事と生活の垣根を超えた商品開発を今後進めていく中で、文房具でもありインテリアとしても絵になるこのプロダクトに焦点が当たりました。柳宗理さんは著名なデザイナーなのでお名前はもちろんこのテープカッターも写真で見て知っていました。

このテープカッターにコクヨの自社技術である「カルカット刃」を組み合わせたらデザイン・機能ともに完成度の高いプロダクトが生まれると思いYANAGI DESIGN OFFICEにお声がけさせていただきました。





最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください


オリジナルが作られた約60年前とは技術面、デザインプロセスも異なるため、「今、柳宗理さんがデザインするならどうするだろう。」という視点の元、YANAGI DESIGN OFFICE方々はじめ関係者で共有しながら進めていきました。

その中でも、やはり一番気をつけたことは柳宗理さんの造形を再現することです。当時の図面などは残っておらず、再現の手掛かりは現存する数少ないオリジナル品のみでした。そのため設計にあたってはオリジナルを3Dスキャンし形状を取得、それをベースに試作と調整を繰り返すことで再現を試みました。

本製品の複合的な曲面形状について議論するとどうしても感覚的な表現になりがちです。製品形状に反映させるためには具体的な数値に落とし込むことが必要ですので関係者間で齟齬がないように何度も対話を重ね、微調整を繰り返しました。







試作に付箋を貼るなどした資料



また、今回復刻にあたり機能のブラッシュアップを行っています。軽い切れ味でテープの切り口がまっすぐな特殊加工刃の搭載と、オリジナルよりスムーズに回転する機構の搭載です。新しい機能を組み込むということは本来の形に手を加えることになりますので慎重に検討を進めました。

特に刃の交換機能については限られたスペースで実現するための専用設計です。これらについても柳工業デザイン研究会の方々と綿密に打ち合わせをさせていただき、ユーザービリティに配慮しながらも極力フォルムを崩さないように心がけました。






刃ホルダーの試作、回転確認用の試作




この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?



本製品では形だけでなく素材についても再現を行っています。陶器のような光沢感やどっしりとした重量感など、代替素材では生まれないオリジナル独特の質感を追及するためです。

白い本体部分にはメラミン樹脂を、黒いベースとテープを装着するリールにはそれぞれ鉄とアルミの鋳物を使用しています。加えて本体部分には微細なシボ加工を施し、オリジナル独特の光沢感の再現を行っています。



AssistOnのお客様へのメッセージをお願いします


本製品は出来上がるまでに手作業でのアナログな工程が数多くあります。一つ一つの部品がそれぞれ職人の手によって丁寧に加工され、作られています。

日本を代表する工業デザイナー柳宗理氏によってデザインされた彫刻的な造形美とオリジナル同様の素材感、そしてアップグレードされた機能性・操作性をぜひ一度お手に取って体感していただければ幸いです。 







Product Guide


「ロータリーテープディスペンサー」の製造は日本の高度な技術によって、ひとつひとつ丁寧に仕上げられています。