鉛筆を心地よく削る。芯を良い塩梅に整える。そのためだけに専用に作った刃物。新潟県三条の伝統と技術から作られました。

増田切出工場「鉛筆切出」

本体価格 ¥3,200 (税込価格 ¥3,520)

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鉛筆をけずる、という行為が何か特別な「意味」を持っていることだと考えておられる方はいらっしゃるでしょう。

スケッチを始める前に、原稿を書く前に、アイデアを練る時に。スケッチブックや原稿用紙に向かう前に、まずは鉛筆を一本ずつきちんと削りながら、アイデアの断片を繋ぎはじめる。

そんないつも繰り返し通ってゆく「儀式」のようにして鉛筆を削る。そんな方のために、鉛筆を削る専用の新しい刃物を作りました。それがこの「鉛筆切出」、

300年以上の歴史がある刃物の街、新潟県三条で昭和初期から物づくりの職人たちの作業を支えてきた小刀を作ってきた増田切出工場の、鉛筆を心地よく、きちんと削るために作られた刃物です。




小刀を使って鉛筆を削った経験がある方ならお分かりのとおり、鉛筆の木部や芯を削る時、刃と鉛筆の削りたい部分がどうしてもブレてしまう。「鉛筆切出」の特徴的な円弧状の「円刃」はこのブレを無くすために開発されました。

力の向きを一点に集めることができる「円刃」は、効率的に鉛筆の研削を可能にし、不慣れな方にも扱いやすく。さらに一般的な切出しや小刀の刃は多種多様なものを切ったり削ったりするための刃物ですから、力加減を上手に行わないと、鉛筆の木部に食い込んでしまう。そこで「鉛筆切出」では刃先が鉛筆に食い込みづらく、しかし切れ味自体は落とさない構造にしました。

さらに一般的なデスクワークや書斎での作業にもお使いいただけるよう、先端にはもうひとつの刃物を備えています。工作に使ったり、荷物の開封をしたりといった作業にご利用いただき、切れ味の良い三条の刃物を日常生活の中でお役立てください。





「鉛筆切出」の切出しを収納する「鞘」(さや)は、天然木を使って作りました。一般的な小刀の鞘とは違い、机の上に置いて安定し、さらに切出し自体の形状の美しさを隠してしまうこともありません。

鞘に収納した時、切出しの先端部分と刃物の部分はきちんと守られ、鞘から露出している部分を少しスライドしてやることで、すぐに取り外して使用することが可能です。素材は2種類の天然木、桜とウォールナットからお好みのものをお選びください。

「鉛筆切出」の刃物はひとつ一つが手作り。素材と製造方法は三条という場所で伝えたれてきた長年の技術を生かして、職人の手によって丁寧に作られています。文房具が好きな方はもちろん、アーティストやデザイナー、建築家の方など、鉛筆を使うことがインスレーションの根元になっている方にぜひお使いいただきたい製品です。

大切な方への贈り物にもぜひご利用いただきたい製品で、解説入りのギフトボックスに入れてお届けします。なお、ひとつひとつが手作業による製品のため、贈り物でご利用の方はぜひ早めにご注文、ご予約をお願いいたします。





Sizes


本体:約16×1.7×0.3cm
鞘:14×3×1cm

Weight


本体:40グラム
鞘:23.5グラム

Material


本体:鉄製(軟鉄・鋼)
鞘;桜・ウォルナット

Country of Manufacture


日本製(新潟県三条市)

Manufacturer


増田切出工場(新潟県三条市)

Brand Name


MASUWA

Designer


和田紘典(TWOOL 長岡市)

Award


IDSデザインコンペティション(2019年)



Notes


本製品はひとつひとつが職人の手作業で鍛造し作られておりますので、刃物の形状はひとつずつが異なります。また木材は天然の物ですので、模様や色合いも同様にひとつ一つが異なります。

刃物はステンレスではなく軟鉄と鋼からなる鉄を使用しているため、徐々に錆びが生じます。使用上の問題はありませんので経年変化の一つとしてご理解お願いいたします。
























Movies


「鉛筆切出」の使い方を動画でご紹介します。(34秒間)














How to Use


鉛筆をきちんと削るために考えられた専用の刃先、「円弧状の刃」が使いやすさの秘密です。











70年以上に渡って刃物の街、新潟県三条で小刀を作り続けてきた増田切出工場の職人によって、「鉛筆切出」はひとつひとつ、手作りで作られています。この「鉛筆切出」はその名の通り、鉛筆をきちんと削るために作られた刃物。

小刀を使って鉛筆を削った経験がある方ならお分かりのとおり、鉛筆の木部や芯を削る時、刃と鉛筆の削りたい部分がどうしてもブレてしまう。そのブレをなくすため、「鉛筆切出」の開発で考えられたのが刃先を円弧状にする、「円刃」を作り出すことでした。

つまりこの「円刃」は力の向きを一点に集めることができる。これによって、効率的に鉛筆の研削を可能にし、不慣れな方でも扱える、鉛筆削り専用の刃を作り出しました。さて仕事を始めるぞ、作業を始めるぞ、となった時、この「鉛筆切出」をさっと取り出してサクサクと削り、鉛筆の芯を整えることができます。









もうひとつ、一般的な切出しや小刀の刃はさまざまなものが良く切れるよう、削れるように刃付けが施されています。そのため切出しや小刀で鉛筆を削ろうとすると、鉛筆の木部に刃先が食い込んでしまう、という問題点があります。そこで「鉛筆切出」では鉛筆に特化して削りやすいよう、円刃が鉛筆に食い込みづらく、しかし切れ味自体は落とさないように、刃裏にその工夫をしました。

さらにこの「鉛筆切出」は鉛筆を削るための円刃に加えて、一般的なデスクワークや書斎での作業にもお使いいただけるよう、先端にはもうひとつの刃物を備えています。工作に使ったり、荷物の開封をしたりといった作業にご利用いただき、切れ味の良い三条の刃物を日常生活の中でお役立てください。







この「鉛筆切出」では小刀のような木製の「柄」をあえて備えていません。シルエットは持ち手までがすべて一本の鉄でできている「共柄切出し」と同じ。よりシンプルで、デスクに置いたときに美しく、そして鉛筆を一本ずつ削る時、鉄という優れた素材の質感が握る手にそのまま伝わってくる。刃物の美しさそのものを体験していただくため、この形状にしました。

刃先が鉛筆の芯で汚れてきた時には、水洗いをしてください。また本製品は鉄製ですから錆の発生を防ぐために水分はしっかりと取り除くようにしてください。

この「鉛筆切出」はテーブルに置いたり持ち運ぶための木製の鞘を付属しています。刃物そのものの形状を美しく見せてくれ、また携帯することも可能にしたデザインで、桜材とウォルナットの2つの木材からお選びいただくことができます。















Material


鞘の素材は、桜材とウォルナット、2種類からお選びいただくことができます。











「鉛筆切出」の切出しを収納する「鞘」(さや)は、天然木を使って作りました。一般的な小刀の鞘とは違い、机の上に置いて安定し、さらに切出し自体の形状の美しさを隠してしまうこともありません。

鞘に収納した時、切出しの先端部分と刃物の部分はきちんと守られ、鞘から露出している部分を少しスライドしてやることで、すぐに取り外して使用することが可能です。







鞘の素材は2つからお選びいただくことができます。上の写真は桜材。もう一種類は下の写真はウォルナット。どちらも高級家具などにも使われている木材を塗装せず、天然木のまま使用しました。お使いいただくほどに変わってくる色合いの変化もお楽しみください。
















Product Guide


新潟県三条市で300年以上続いてきた、手作業の鍛造による製法を守って作られています。












この「鉛筆切出」が作られているのは、古くから刃物の街として知られている、新潟県三条市。17世紀の初頭から「三条鍛冶」と言われるほど和釘や農機具などの製造が盛んに行われた、鍛冶屋の集まる街。この場所で熟練の職人が育ち、高度な技術が磨かれてきました。

この場所、新潟県三条市で昭和初期に開場した鍛冶屋が「増田切出工場」。70年以上もの間、木彫りや大工の職人を支えてきた切出し小刀の製造をすべて一点、一点、手作業で行ってきました。オートメーション化が進む刃物づくりの現場で、この場所に300年以上続いてきた手作業の鍛造による製法を守り、いくつもの工程を経て鍛えられる打ち刃物を作り続ける理由。それは切れ味が長く続く、品質の良い刃物を作るため。

この「鉛筆切出」に使われている素材は、鉄と白紙2号の複合材。素材を丁寧に鍛造し、鋼をより良い素材にしてあります。三条の刃物作りの長い歴史の中で、切出・小刀の製造にずっと使い続けられてきた素材、手法をそのまま使い、「鉛筆切出」は作られています。






































Package


ご要望の多かった「左利き」バージョンをご用意しました。











これまで「片鞘切出し」は刃の付け方を右利き専用としていましたが、お客様からのご要望も多く、「左利き」バージョンを用意しました。刃の付け方はもちろん、天然木の収納部も左利き刃に合わせた専用の形状となっています。ご注文時に「右利き」「左利き」、それぞれの選択をお願いします。























Package


贈り物にも最適なギフトボックスに収納してお届けします。











製品の内容とお手入れ方法がわかるしおり付属(日本語)。
パッケージサイズ;18×3×1,3cm





















Variations






片鞘切出し サクラ

本体価格 ¥3,200 (税込価格 ¥3,520)

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片鞘切出し ウォルナット

本体価格 ¥3,200 (税込価格 ¥3,520)

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Recommendations






鉛筆を心地よく削る。芯を良い塩梅に整える。そのためだけに専用に作った刃物です。新潟県三条の長い伝統と技術から作られた、新しい刃物と専用硯。「増田切出工場「鉛筆硯」











Interview


メーカー・インタビュー 増田吉秀さんにうかがいました











増田健(写真・右側)1947年生 / 新潟県指定伝統工芸士
増田吉秀(写真・左側)1976年生 / 金型製造会社勤務後、2017年入工





この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください


祖父の代から私たちはずっと変わらないデザイン、そして用途である切出・小刀を作り続けてきました。しかし、現代の私たちの暮らしに添える、何か意味のあるデザイン、用途の製品が作れないのもかと私はずっと模索していました。

そう考えているときに新潟県を拠点に活躍しておられるデザイナー、TWOOLの和田紘典氏に出会い、あるとき彼から「僕こんなのほしいんですよね!」というデッサンを見せられたことがきっかけになって、この製品作りがスタートしました。

昨今、子供の手作業のモノづくり離れの話も私自身、ずっと寂しく思っていました。ですから、優れたデザインで、さらに子供たちにも安全に使える刃物を、というアイデアをつなぎ合わせることで、「鉛筆削り」に特化した刃物を作ることになりました。



最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください


このプロジェクトのベースになったのは「使いやすい鉛筆削り」ですから、そのためには刃物はどのような形状や構造である必要があるか。また、子どこでも安全に使える刃物であることも考慮しながら最初にたどり着いたのは、円弧状の刃がついた刃物でした。

鉛筆を削る部分を「円弧状」にした事で、一般的な小刀に比べ指を傷付ける心配も少なく、安全性がたいへん高くなりました。また円弧状の刃にすることで力の向きを一点に集中して削れますから、刃物を使った鉛筆削りに不慣れな方にも削りやすく、作業が行いやすくなるようにしました。

もう一点気をつけたことは、これまでの切出しや小刀の刃はさまざまなものがザクザク削れるように刃付けがなされていますので、鉛筆削りとして使う場合には鉛筆の木部に食い込んでしまいやすい、という問題点があります。そこで鉛筆に特化して削りやすいよう、木部に食い込みづらく、しかし切れ味自体は落とさずにするにはどんな刃にすれば良いのか、ということに気を付けながら改良を重ねて、刃裏に食い込みづらい加工を施しました。

そこで円弧状の鉛筆削り専用の刃物は完成した訳ですが、ユーザーの意見をうかがっていると、円弧状の刃物だと、あまりにも用途が少なくて、物足りない。デスクに置いたり持ち運んだりするにはもっと広い用途があった方が良い、という意見が出てきました。そこでさらに円弧状プラス直刃を組み合わせることはできないか、と最終的な製品デザインに発展していきました。






また「鉛筆切出」では「鞘」のデザインをどうすればいいか、ということも再検討した製品です。一般的に切出小刀と言えば持ち手までがすべて一本の鉄で出来ている「共柄切出し」のことを指します。この「共柄切出し」が優れているところは、素材の質感が握る手に直接伝わることで、まさに「刃物の原型」といえる、シンプルな形にその魅力があると私は考えています。ですからこの製品でも「共柄切出し」をベースにした設計を前提に開発を進めました。

しかしこの「共柄切出し」には鞘がありません。そこで使用者に安全に使ってもらうために、「刃物の魅力を損なわない合理的な鞘」を作ることはできないか。そこでこの鞘の存在をゼロから考えな薄ことにしました。最初は鉛筆削り専用、ということから始まった開発でしたが、使用用途も広がったことから気軽にも持ち運んでもらえて、さらに使わない時の佇まいも大切にした「鉛筆切出」の鞘のデザインが決まりました。

さらにずっと書斎の机に置いていただくという用途も考えて、「硯」というデザインのアイデアが出てきたため、その用途を考慮しながら、和田氏と幾度も話し、試行錯誤を重ねて「鉛筆硯」が出来上がりました。NC加工機を使った木材の加工も自社で行うことにしたため、木部の素材選びから加工、仕上げにいたる細部までを配慮して製作しています。このようにして、このMASUWAシリーズの全体像が決まっていきました。



この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?


刃物の素材については、鉄と白紙2号の複合材を使っています。素材を鍛造をして鋼をより良い素材にしてあります。

この素材を使った理由は、弊社ではこの素材を昔ずっと切出・小刀の製造に使い続けてきたこと、また古くからのユーザーの方々にとってもこの素材が切った時、削った時の感触に慣れておられるだろう、と考えたことです。もちろん、切れ味、研ぎ直しのしやすさなど、どれをとっても最適な素材であると考えています。



AssistOnのお客様にメッセージをお願いします


切出、小刀という道具は日本人にとって、ずっと生活に密着した、身近な道具でした。しかし現代においては大工や園芸をする人のための、専門職人のための道具、という位置付けになっていると思います。そこでもっとこの道具の良さをたくさんの人たちにも体験していただきたい。そんな思いから「刃物を使う原体験」として、みなさんに鉛筆を削るあの触感を思い出して欲しい、と考えてこの製品をつくりました。

新しい製品ですが、昔からあったような古さを持った道具、ステーショナリーです。鉛筆削りとしてだけでなく、荷物の開封から工作まで、広く生活道具として「刃物を使う便利さ、そして使い心地のよさ」を体験していただける道具を追求しました。











Brand Story





増田切出工場は昭和初期に開業し、現棟梁の増田健は二代目となります。木彫や大工の道具である切出小刀を手作業で作り続けて70年が経ちました。新しい材料や機械の登場によって、刃物作りの現場は変革してきましたが、増田切出工場では今も当時と変わらぬ鍛造による製法にこだわり続けています。いくつもの工程を経て鍛えられた打ち刃物は、他の刃物よりも切れ味が長く続きます。経験による勘と技術、そして先人の素晴らしい知恵を持って、今日も槌を下ろしています。