5° SHELF

Product Guideプロダクトガイド

こんなにも美しいデザインにできたのは、トレーの手間の「フチ」が存在しないこと。視覚的な障害をなくして、さらに置いたモノが落ちない。その秘密は「5度」の傾斜でした。







こんなにも美しいデザインにできたのは、トレーの手間の「フチ」が存在しないこと。視覚的な障害をなくして、さらに置いたモノが落ちない。その秘密は「5度」の傾斜でした。

トレーをわずか5度の角度だけ傾けることで、ペンを置いても前に転がり落ちることなく、さらに棚からはみ出てもおくことが出来る、そして置いたものが取りやすい美しいかたちになりました。

トレー本体もツヤを抑えた塗装にして、どんなところにも置いて、静かに美しくお使いいただくことができます。またマグネットで取り付けるため、取り外しも自在。好きな場所に移動しながら、お使いいただくのに最適な場所を決めてください。

Packageパッケージ

パッケージサイズ：10.2×6.2×2cm 日本語と英語の解説つき

Interviewインタビュー

デザイナー・インタビュー　大槻佳代さんにうかがいました












大槻佳代（写真：中央）

デザインハウス「Ｙ」は、三宅喜之、大槻佳代と、デザイン事務所で多種多様なジャンルの経験をもつ物袋卓也。（写真：左から　三宅喜之・大槻佳代・物袋卓也）





この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください


私たちはデザイン会社として、事務所で使用する備品にはこだわりを持って選ぶようにしています。その中でなかなか理想のものに巡り会えないジャンルのひとつがホワイトボード関連です。

デザインのバリエーションが少なく価格重視になりがちな、“ザ・事務用品”といえるこのジャンルにSOGUの考え方で新しい提案ができないか、と考えたのがきっかけです。



最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください


必要な機能は何なのかを見つめ直し、既存の造形にとらわれることなく形を構成するという、SOGUブランドに共通したプロセスでデザインされています。「壁に貼り付けるトレー」として、置きやすい、取りやすい、置いたものが落ちない、など、こうあってほしいという要素を洗い出し、それを形にするという流れです。

その中で大きなポイントとなったのが「トレー手前のフチをなくす」ことでした。置いたものが落ちない、という機能を満たすためにフチがあるのは当たり前のことのように感じます。しかしこのフチが、壁から飛び出たトレーの存在をさらに主張してしまう要因になっているではないかと考えました。

そこで、「トレーの面を壁の方に5度だけ傾ける」という方法で、置いたものが手前に落ちるのを防ぎ、フチのない造形に行き着きました。結果として、金属板を95度の角度に曲げただけという非常にシンプルなデザインを実現しています。



この製品で使われている素材について、エピソードはありますか？


金属板に塗装を施した素材を使用しています。塗装はツヤを抑え気味にした「2分ツヤ」という仕上げをあえて選ぶことで、空間に対して一歩控えた脇役としての存在を意識しています。

また、通常は塗装に必要な“吊り穴”と呼ばれる小さな穴を、開けることなく塗装が可能な製造工場にご協力いただけたことで、よりシンプルな造形を実現できました。



AssistOnのお客様にメッセージをお願いします


この『５°SHELF』はとても小さなアイテムですが、小さな要素の集合が空間全体のイメージを作り上げていると考えています。身の回りの些細なものにまでこだわりたいというクリエイティブな方にとって、新しい選択肢となれば嬉しいです。

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