ボールペン本来の「書く」という行為を考え直したらミニマルなデザインになりました。D型リフィルを生かして使う新しい筆記具

WRITING CYLINDER

ボールペン本来の存在、「書く」という行為を考え直したら、こんなミニマルなデザインになりました。

たどり着いたのは、内部にインクが充填されペン先を備えた「D型リフィル」そのものを外に見せる、とうもの。そして、手を添えて握ることができ、ネジの開け閉めで位置調整ができ、ペン先を納めて守ることができるもの。

こうやって生まれたのが、デザインハウス「Y」が作った「WRITING CYLINDER」。これまでもミニマルでユニークな卓上用のオリジナル文具を作ったきたメーカーの、いちから筆記具・ペンのあり方を考え直すアイテムです。

ステンレスの無垢材から削り出された美しい外観はデスクの上でも目障りにならず、いつも自立してスタンバイ可能。そして従来の卓上ペンに無かった安定感とコンパクト設計が自慢です。

同じYが作ったコピー用紙トレー「Paper Server」の上におけば、紙押さえとして機能し、すぐにメモやアイデアスケッチを取ることができるでしょう。

側面の繊細なネジの開け閉めによって、適切な位置調整が可能で、筆記具各社から発売されている様々な「D型 規格リフィル」と交換することで、お好みの書き味や滑らかさ、インクのカラーを自由に選ぶことが可能。さらに自在に交換してすることもできます。

いつもはペン軸の「中に隠れた存在」であり、しかし「筆記具そのものの姿」でもあるD型リフィルにきちんと光を当てる。それが「WRITING CYLINDER」。筆記具好き、文房具好きの方ならぜひお試しいただきたいアイテムが誕生しました。

Supported Products


D型規格リフィル



Sizes


直径1.25×長さ2cm
*ネジを含んだ場合は横幅1.5cm
*リフィルを除く

Weight


19グラム
*リフィルを除く

Material


ステンレス(無垢材削り出し)

Country of Manufacture


日本製

Accessory


ブラックインクリフィル 1本付属

Designer


Y(三宅喜之・大槻佳代・物袋卓也)

Brand Name


SOGU





















Product Guide


筆記具を考え直した時、D型規格リフィル、そのものの存在に立ち返って考えました。










D型規格リフィルは、国内外、多くの筆記具メーカーから発売されている、ボールペンのリフィル。国際規格(ISO)で定められたもので、多くの色やインクを充填したものが発売されていり、一般的にはボールペン、多機能ペンに採用されている規格。

国内では、ぺんてる、TOMBOW、プラチナ万年筆、OHTO、三菱鉛筆。海外ではCaran d'Ache、STAEDLER、Faber Castell、cross、Pelican、PARKER、LAMY、MONTBLANCなどで使われているもの。カートリッジ自体も従来型の油性インクはもちろん、低粘度油性インクやゲルインク、人気の「ジェットストリーム」などが揃っています。









しかし、通常はこれらのD型規格リフィルは、筆記具の中に収納されている「中に隠れた存在」。しかし筆記具そのものの「実際の姿」でもD型リフィルにきちんと光を当てる。それが「WRITING CYLINDER」です。

サイズは直径1.25センチ、高さ2センチ。重量は19グラムの仕上げの美しいステンレス製で、D型リフィルを中心に通してネジで固定。机の上に置く時はペン先を内部に収納する位置で固定します。










ぜひ様々なメーカーや色のD型リフィルを取り替えて、その書き味を楽しむための道具として、この「WRITING CYLINDER」をお使いください。

「WRITING CYLINDER」の側面の固定ネジは机上で転がり防止のストッパーとしての機能も備え、固定位置を調節することによって、お好みの書き位置でお使いいただくことができます。














How to Use










「WRITING CYLINDER」のミニマルなデザインは、テーブルの上の雰囲気を見出すことはありません。ペン先を内部に収納してくれて、自立することも可能。

さらに同じメーカーのコピー用紙ホルダー「Paper Server」との組み合わせてお使いいただくのにも最適です。通常は用紙の文鎮として機能し、すぐに取り出してアイデアスケッチやメモの筆記にお使いいただけます。


















携帯用の筆記具としての利用にも最適です。モバイルポーチの中にも簡単に入ってしまうサイズ。列車の中の小さなテーブルで作業をする時にも重宝します。ノートパソコンの余白にも乗ってしまうサイズです。












Package









紙製パッケージ 日本語と英語による製品解説付き
パッケージサイズ:13.3×7,2×2cm








Interview


デザイナー・インタビュー 三宅喜之さんにうかがいました








三宅喜之(写真:左)

パナソニック株式会社にてプロダクトデザインおよびデザイン戦略企画を18年間担当した後、2014年にものづくり中小企業の支援を目指してデザイン会社Yを設立。現在は文具、家具、日用品、玩具、鞄、靴などに活動領域を広げつつ、自社商品の企画製造販売事業を手がけている。関与した代表的な商品は「パナソニック リアルプロ」「モルファワークス 薄金」「ペーパーワールド パキ」「カワキタ ダッコリーノ」「チューブロック」「サニーサイドシューズ 佳歩と靴」「心石工芸 バッグシリーズ」「トーマ V-TISS」、自社商品としては「レザーレースハンガー」「SOGUシリーズ」など。

デザインハウス「Y」は、三宅喜之、大槻佳代と、デザイン事務所で多種多様なジャンルの経験をもつ物袋卓也。(写真:左から 三宅喜之・大槻佳代・物袋卓也)




この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください


きっかけはメンバーの「ボールペンって本来、リフィルだけあれば機能するのでは?」というひとこと。

改めて様々なリフィルを調べた上で、直径 2.3mm という繊細な金属パイプが美しい 『D 型リフィル』に私たちは着目しました。国内外のメーカーの多色ペンで採用されている規格のものです。「ボールペンの機能のコアであるリフィルの魅力を活かして、既製品にとらわれないボー ルペンをいちから考え直してみよう」。ここから開発がスタートしました。








最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください


ボールペンに求める機能はなにか。私たちにとってこのボールペンがどんな存在であって欲しいか。そういったことをじっくりと考えながら、要素をひとつづつ丁寧にかたちづくってきました。

かなり細いリフィルなので、それだけでは書きにくい。ある程度の太さがあるグリップ 部が欲しくなるわけですが「リフィル全体を覆い隠さない」ことは最初に決めました。 その条件で、様々な太さ・長さ・素材・重さのバリエーションを試しながら決めたのが、 現在の素材&サイズです。





「モノが成り立つ要素を整理し、新たな視点で再解釈することを思想としている SOGUブランドらしい提案は何なのか」をメンバーでディスカッションする中で、手書きの頻度が比較的減っている現代の「机上に置いておくペン」のあり方として、「自立して待機するペン」という方向性が見えてきました。

その視点から生まれてきたのが、このペンの立ち姿です。この製品の太さとD型リフィルの細さのコントラストが際立って見 えることになり、とてもよい判断だったかと考えています。

D型リフィルの魅力はその繊細さだけではなく、デザインの多様性もあるように感じて います。リフィルが露出しているデザインなので、自分がデザインをカスタマイズして いるような感覚でも楽しんでいただけるのではないでしょうか。





この立ち姿を実現するために、リフィルをスライドさせるという機構が必要になってき ます。人によって筆圧が異なるのですが、様々な研究論文を確認しながら複数の方策を検討した上でたどり着いたのが、現在のネジ方式です。このネジも納得いくサイズ、仕上がりのものが市販されておらず、結局オリジナルで制作することになりました。結果、本体もネジもステンレスの塊から削り出す仕様になったのですが、納得のいく造形にな りました。

自分でリフィルをスライドさせることには、自分が好きなペン際の長さに調節できることにもつながっていますので、みなさんが自分なりの持ち方をしていただければと考えています。



この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?


サイズや長さ、重さ、外観の印象からステンレスを選択しました。そのステンレスの中でも、切削仕上がりやレーザー刻印の入り方などを考慮して、最終の素材を選定しています。








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