デザイン史に残るブラウンの名作壁掛け時計を、時間を見やすくサイズアップ。汚れ防止カバーの装備と静音設計にアップデート。

BRAUN wallclock

1982年に発売されて以来、その文字盤の見やすさと革新的なボディーデザインが評価されてきた、デザイン史に残る壁掛け時計「BRAUN ABW30」。

家具のように装飾的だったそれまでの壁掛け時計の考え方を刷新。分厚い外枠を取り外し、文字盤だけを取り出したような小型、薄型、そしてミニマルなデザインは従来の壁掛け時計のデザインを完全に覆したものとして、登場当時は驚きを持って迎えられました。

デジタル方式にはない、アナログ式時計の見やすさ分かりやすさ。そして優れたデザインの意味を教えてくれる壁掛け時計の名作としてニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションとしても選定されているデザインです。

そのブラウン「ABW30」を、現代の私たちの生活の中で使いやすいサイズに、高機能性能に。静音設計のスイーブムーブメントを心臓部にし、現在のリビングや仕事場で使いやすい大きさに最適化しました。

最も注目していただきたいのは、そのサイズ。ベースになったABW30は直径が20センチであったことに比べて、本バージョンは30センチ。現在発売されている一般的な壁掛け時計と同じ文字盤サイズにしたことで、誰でもはっきり時刻を読み取りやすくしました。

さらにクォーツムーブメントも最新メカに。コチコチ音が気になる、という方の声を反映して、静音設計のスイープムーブメントにバージョンアップしました。さらに前面パネルはお掃除のしやすさを考え、これまで無かった風防を備えました。

良いデザインは主張しない。そして誠実で、簡素で、長く使える。まさにデザイナー、ディーター・ラムスの哲学「優れたデザインの原則」を形にしたものがこの「BRAUN wallclock」です。

今回の新バージョンでは従来のブラックとホワイトに加えて、現代の住居でも使いやすいグレーのカラーを追加しました。この名作壁掛け時計の最新版、現代バージョンをぜひご利用ください。

Sizes


高30×幅30×奥行4.5cm

Weight


593グラム

Functions


ムーブメント:クオーツ(スイープムーブメント 静音設計)
電源:単三電池1本

Accessory


正規保証書(国内1年間)

Material


本体:プラスチック
風防:セミ強化ガラス

Designer


ディーター・ラムス、ディートリッヒ・ルブス

Brand Name


BRAUN














Product Guide


「BRAUN wallclock」のデザインの特徴について。








1982年に発売されて以来、その文字盤の見やすさと革新的なボディーデザインが評価されてきた、デザイン史に残る壁掛け時計「BRAUN ABW30」。本製品は私たちの現在のお部屋で使いやすいよう、基本デザインやディテールはそのままにメカニズムを刷新。さらにサイズアップしたもの。

その視認性の高さを徹底的に追求し、文字盤に目をやるだけでさっと時間が読み取りやすいようにデザインされた、バランスの良い長針と単針。そして秒針の先端の黄色は他のブラウン製品の置き時計と統一された配色です。

また1982年に登場したときにABW30が注目されたのはその薄さ。これまでの壁掛け時計といえば大きく分厚い外枠が存在し、装飾的であったり、逆に事務的、機械的すぎるものばかりでした。スタイリッシュながら、家庭でも仕事場でも使う環境を選ばない。一切の装飾を排除し、薄型、小型で、極めてミニマムな外見。まるで文字盤だけを切り出したかのような壁掛け時計「ABW30」は当時の人々に、たいへんな驚きを持って迎えられました。

さらに薄型ボディーも発売当時は革新的なものでした。一般的な壁掛け時計には常識だった風防(前面カバー)まで取り去り、ボディーは壁面とが溶け込んでしまうかのように見えるデザイン。これは現在でも語り継がれるプロダクトデザイナー、ディーター・ラムスの哲学を現したものでした。

良いデザインは、革新的で、わかりやすく、主張せず、そして美しくなければならない。






本製品はその「ABW30」を現代のリビングや書斎、お仕事先での使いやすさを考えて最適化した新製品です。

変更点はまずサイズを直径20センチから、現代の壁掛け時計の一般的な大きさである30センチにサイズアップ。これまでのイメージはそのままに年齢を超えて時間が読み取りやすい大きさです。

しかしその薄型ボディーのイメージはそのままで4.5センチ。ブラウンの壁掛け時計の大きな特徴は、この薄型であること。これは時計を正面から見た時はもちろん、左右、どちらの方向、斜めから見たときにも時間が良い取りやすいこと。文字盤に凹凸があるデザインも同じくこの針の読み取りやすさに配慮したものです。







このデザイン史を変えたABW30ですが、発売から40年の時代を経て、いくつかの問題も知られていました。ひとつはそれまでの壁掛け時計の常識を覆すミニマルなデザインを目指したことによって、前面の風防まで取り去ったこと。

これによってABW30はガラスの映り込みによって文字盤が見づらくなってしまうこともなくなり、時刻調節や変更も壁から時計本体を取り外すことなく、直接、長針と短針を動かすことによって行える、というものでした。

しかしこの革新的だった風防なしのデザインはデメリットも多く、時計は長く壁に掛けたままで使用するものですから、埃や油で汚れてしまう。けれど拭き掃除をするためにはデリケートな文字盤や針に触ってしまうため、お掃除は極めて困難でした。

そこでこの新バージョンでは映り込みをできるだけ抑えた風防を装備。薄型サイズはそのままに、ホコリが付きづらく、キッチン側などでお使いいただいた場合にも油汚れなどのお掃除もしやすく、長くお使いいただける風防をプラスしました。







ABW30のもうひとつの問題点は、秒針が進むときのコチコチ音でした。当時の時計ムーブメントはステップ式の1秒毎に秒針が動くもので、当時はそれが最新のクォーツムーブメントだった訳ですが、お部屋が無音状態の時にはどうしても微細な音を立ててしまいました。

そこで今回の新バージョンでは、時計ムーブメントを最新の静音設計のスイープムーブメントに変更。秒針は刻み無しで60秒かかって1回転します。







さらに背面にはムーブメントを保護するためのカバーも備えました。これは精密な時計ムーブメントをホコリなどから保護し、メカの動作音を外に漏らさないための配慮でもあります。

電源は単三乾電池が1本、もちろんメカニズムは正確なクォーツ式です。電池交換を行うときにはカバーを少し回転させて取り外してください。なお壁面に取り付ける場合には、フックなどの金具をご用意ください。





















Package










紙製のパッケージ 日本国内の1年間の製品保証書と各国版の説明書が付属。





Colors








BRAUN wallclockホワイト





BRAUN wallclockブラック




 







Profile








ディーター・ラムス

1932年、ディーター・ラムスはドイツのウィスバーデンに生まれました。大工だった祖父に強い影響を受け、少年時代に大工仕事で賞を受けたこともあり、50年代初頭、復興さなかのドイツにおいて建築家を志すことになります。

洞察力に優れた友人の勧めで、ドイツの家電メーカーであるブラウン社に職を求めた結果、創業者の没後経営を引き継いでいたアーウィンとアーサー・ブラウンに採用されることになります。ラムスの仕事は、画期的な家電製品を発表しはじめていたこの会社のデザインをモダンなものにすることでした。

この時期のラムスは、バウハウスの理念を継承し、ハンス・グジェロ、フリッツ・アイヒラー、オトル・アイヒャーらが関わっていたウルム造形美術大学から多くの影響を受けています。

まもなく、ラムスはプロダクト・デザインの領域に関わるようになり、1956年には、はじめて透明アクリルのカバーを採用したことで有名なオーディオセット「SK4」を手がけます。そして、1965年から1995年までブラウン社のデザイン部門のチーフを務めました。

世の中に物質社会が浸透していった1970年代、ラムスは世の中に溢れる商品やデザインの混乱と、自分自身もそれに少なからず影響を与えていることを自問自答します。自分のデザインは果たして「グッドデザイン」と言えるのだろうか、と。そこで自ら「グッドデザイン」に必要と思われる10の原則を定義しました。


01.良いデザインは、革新的である
02.良いデザインは、実用的である
03.良いデザインは、美しい
04.良いデザインは、主張しない
05.良いデザインは、分かりやすい
06.良いデザインは、誠実である
07.良いデザインは、長く使える
08.良いデザインは、細部まで一貫している
09.良いデザインは、環境にやさしい
10.良いデザインは、簡素である


純粋で簡素であること、プロダクトデザインは常にそこに立ち返るべきである、と。





Brand Story






BRAUNについて


ブラウン社は1921年にドイツのフランクフルトで電機機器の製造と修理の会社として創業を開始し、1929年にはラジオやレコードプレーヤーなど電化製品一般の生産を始めました。1951年に創始者の子息が経営を引き継いだときより、過剰な装飾の一切を排除し、斬新で妥協のないミニマルアートの価値観を持った新しいデザインによる製品を作り出してきました。

1956年に発売されたレコードプレーヤー「SK4」は当時木製ケースに収められていた蓄音機の殻を脱ぎ捨て、真っ白なプラスチックケースのボディーをもち、ガラスの蓋をかぶせたものとしました。今の時代でいえばコンピュータ界のiMacのような存在ですが、この成功以降、ハンス・グーゲロット、ディーター・ラムス、ゲルト・アルフレード・ミシューラーといったプロダクトデザイナーを配し、白や黒を基調としたシンプルで使いやすい製品を作り続けています。

トースターやコーヒーミル、目覚まし時計といったブラウン社の代表的な製品のデザインを行ってきたディーター・ラムスは、自分の設計した製品を優秀なイギリス人の執事になぞられて、こういっています。

「今では召使いを使えるのは大金持ちだけど、ブラウンの製品が今日の執事代わりなんだよ。必要な時はすぐそばにあって、いらないときには目立たない姿をしている」






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